発売日未定 ファイナルファンタジーVII リメイク

2017年1月31日、スクウェア・エニックスは、東京都港区にあるTOHO シネマズ 六本木ヒルズにて、“ファイナルファンタジー生誕30周年 Opening Ceremony”を開催。同イベントにて、『ファイナルファンタジーVII リメイク』の新ビジュアルが公開された。

●『FFVII』は20周年

2017年1月31日、スクウェア・エニックスは、東京都港区にあるTOHO シネマズ 六本木ヒルズにて、“ファイナルファンタジー生誕30周年 Opening Ceremony”を開催。同イベントにて、『ファイナルファンタジーVII リメイク』の新ビジュアルが公開された。

本ビジュアルは、『FFVII』当時のCGを、『FFVII リメイク』の技術で描いたらどうなるかをテーマに制作されたものとのこと。ちなみに、『FFVII』は1997年1月31日に発売され、2017年1月31日に記念すべき20周年を迎えた。

※リリース画像を追加しました(2017/1/31 19:00)

野村哲也氏ら開発者も駆けつけた『ファイナルファンタジーVII』大雪像引き渡し式リポート&大雪像制作隊長に聞く制作秘話(1/2)

2017年2月6日~12日(つどーむ会場は2月1日~12日)、北海道・札幌で開催中の“さっぽろ雪まつり”に、『ファイナルファンタジーVII』の雪像“大雪像 決戦!雪のファイナルファンタジー”が登場。会期前となる2017年2月5日に雪像の引き渡し式が行われたので、その模様をリポートしよう。

●“大雪像 決戦!雪のファイナルファンタジー”でクラウドとセフィロスの激闘再び!

2017年2月6日~12日(つどーむ会場は2月1日~12日)、北海道・札幌で開催中の“さっぽろ雪まつり”に、『ファイナルファンタジーVII』(以下、『FFVII』)の雪像“大雪像 決戦!雪のファイナルファンタジー”が登場。会期前となる2017年2月5日に雪像の引き渡し式が行われたので、その模様をリポートしよう。

式には、大雪像制作委員会副会長 札幌市経済観光局局長の小西正雄氏と、同制作委員会の第3雪像制作部会 制作隊長・押之見栄治氏を始めとする大雪像制作チーム代表の方々、そして引き渡し側となる会場管理者・札幌テレビ放送(STV)代表取締役社長の根岸豊明氏が登壇。『FF』ブランドマネージャーであり、『FF』30周年統括プロデューサーを務めるスクウェア・エニックスの橋本真司氏と、『FFVII リメイク』プロデューサーの北瀬佳範氏、『FFVII リメイク』ディレクターの野村哲也氏、さらに『FFVII リメイク』のシナリオを手掛けるステラヴィスタ代表の野島一成氏も檀上に。豪華な面々が揃う引き渡し式となった。

始めに目録の形で、小西氏から根岸氏への雪像引き渡しがあり、根岸氏が「制作期間中も激しい雪が降ったり、雨が降ったりと本当にたいへんだったと思います。今回は従来のレリーフ型から、立体感のあるものになり、いままでにない雪像に挑戦していただきました。大傑作と言っていいんじゃないかと思います」とコメント。さらに、根岸氏から小西氏へ、写真付き感謝状(楯)の目録の贈呈が行われた。

▲小西氏(左)から根岸氏(右)へ、雪像の目録が渡された。

▲雪像の制作に携わった多くのメンバーの中から代表者が登壇し、式を見守る。

▲人物の大きさと比較すると、雪像がいかに大きいかがよくわかる。

野村氏と野島氏もコメントを求められ、「今日初めて(雪像を)生で見まして、今晩プロジェクションマッピングのテストを行います。皆さんには、完成形を楽しみにしてもらえればと思います。ゲームもがんばって作っていますので、心配なさらぬようお願いします(笑)」(野村氏)、「(『FFVII』は)おかげさまで世界中で人気をいただいて、いろいろなイベントに参加させていただいたんですが、今回が一番感慨深いです。感動しております。というのも、私は生まれも育ちも札幌の豊平区でして。子どものころや、友だちと歩いたこの会場に、クラウドたちとともに立っているというのはたいへん感慨深いです」(野島氏)と、それぞれ思いを語った。

▲記念品として、橋本氏と北瀬氏より第3雪像制作部会に、クラウド、チョコボ白魔道士、チョコボ黒魔道士のぬいぐるみ10体を贈呈。

▲式の後は、集まったファンからのリクエストで撮影会に。橋本氏からは「宣伝してね~」とお願いが(笑)。ファンからは「『FFVII リメイク』の開発がんばってください、待ってます!」と声があがっていた。

最後に、無事引き渡し式を終えた北瀬氏、野村氏、野島氏に、それぞれコメントをいただいた。

北瀬氏 「雪まつりに来たのは初めてで、雪像を生で見るのも初。制作隊長の押之見さんには神羅ビルの寸法など再現性にはかなり配慮していただいて、実物を見て感動しました。すごく凝っている音響やプロジェクションマッピングが、さらに雪像の魅力を引き立ててくれています。また、ファンの方から声をかけていただいて、『FFVII リメイク』の制作をいっそうがんばらないとな、と気持ちを新たにしましたね」

野島氏 「雪像はイメージ図などは見ていたんですけど、スケール感が実感できなくて。実物を見て「でかい!」と驚きました(笑)。子どものころから見てきた大雪像の中でも、身びいきもありますが(笑)、会心のデキですね。ファンの方々からの『FFVII リメイク』への熱い気持ちも届いています。順調に制作していますので!」

野村氏 「プロジェクションマッピングは2分半ほどあり、大迫力です。雪像とプロジェクションマッピング、そして音響と、トータルでひとつの作品になっているなと。また、こちらでファンの方からも期待の声をいただいた『FFVII リメイク』は、体制を強化して制作を進めていますのでご心配なく。きっと驚くようなものをお届けしますので、お待ちいただければと思います」

▲会場では写真撮影のサービスも。

▲雪像の近くにはスクウェア・エニックスのグッズショップが。北瀬氏らのサインが見られるほか、限定7名で野村氏のサインが入ったクラウドのプレイアーツ改を販売。

FFVII』の雪像は、2017年1月7日から制作に入り、5tトラック約500台分の雪を用いてのべ2200人もの人員が作り上げた大作。7.1chサラウンドで世界観に関するナレーションやオリジナル版の音源などが流れており、音響の面でも凝った演出がなされているため、目だけでなく耳でも楽しめる。さらに夜間(17:00~22:00)には、プロジェクションマッピングで『FFVII』の世界観をダイナミックに再現。『FFVII』20周年を鮮やかに彩る記念碑となっている。現地で撮影したプロジェクションマッピングの動画(撮影:北瀬佳範氏)から、その華やかな演出の一端を感じ取れるはずだ。

野村哲也氏ら開発者も駆けつけた『ファイナルファンタジーVII』大雪像引き渡し式リポート&大雪像制作隊長に聞く制作秘話(2/2)

2017年2月6日~12日(つどーむ会場は2月1日~12日)、北海道・札幌で開催中の“さっぽろ雪まつり”に、『ファイナルファンタジーVII』の雪像“大雪像 決戦!雪のファイナルファンタジー”が登場。会期前となる2017年2月5日に雪像の引き渡し式が行われたので、その模様をリポートしよう。

■ヴィンセントに連れられて雪像の制作隊長にインタビュー

▲寒い中、気合のコスプレ。白い雪に赤いマントが映える!

引き渡し式を終え、『FFVII』の雪像を眺める人々でにぎわう会場。その中に、ヴィンセントのコスプレをしている男性を発見した。これは写真を撮らせてもらうしかないと、撮影のお願いをすると……じつは彼、なんと雪像を作ったスタッフとのこと! マジかよ! 『FFVII』愛に溢れるヴィンセントが『FFVII』の雪像を作っていたとは胸熱。

そして同ヴィンセントのはからいで、雪像の制作において現場を取り仕切り、引き渡し式にも登壇していた押之見栄治氏にお話をうかがえることに。なんだかRPG的な展開で収録できた、雪像のこだわりに迫るミニインタビューをお届けしよう。

▲寒い中、気合のコスプレ。白い雪に赤いマントが映える!

引き渡し式を終え、『FFVII』の雪像を眺める人々でにぎわう会場。その中に、ヴィンセントのコスプレをしている男性を発見した。これは写真を撮らせてもらうしかないと、撮影のお願いをすると……じつは彼、なんと雪像を作ったスタッフとのこと! マジかよ! 『FFVII』愛に溢れるヴィンセントが『FFVII』の雪像を作っていたとは胸熱。

そして同ヴィンセントのはからいで、雪像の制作において現場を取り仕切り、引き渡し式にも登壇していた押之見栄治氏にお話をうかがえることに。なんだかRPG的な展開で収録できた、雪像のこだわりに迫るミニインタビューをお届けしよう。

▲押之見栄治氏(文中は押之見)。今期で15年に及ぶ雪像制作隊長の務めを勇退されるとのこと。『FFVII』の雪像が節目の作品となった。

――“大雪像 決戦!雪のファイナルファンタジー”の制作のポイントを教えてください。どんな苦労がありましたか?

押之見 こういう雪像を作るのは初めてで。というのも、私たちは半レリーフ的なものを作ってきたので、これだけリアルかつ、クラウドやバスターソード、神羅ビルのように立体的で独立している大雪像はやったことがなかったんです。

――そうだったんですね。確かに、雪であれだけ巨大で独立した像を作るのはたいへんそうです。

押之見 最初の図面では、もっと半レリーフ的な、壁から浮き上がるようなものだったんですが、つぎの図面では少し前面に出し、最終的にはステージの前のほうまで使う立体的なものに。これまでの各制作班の経験を踏まえて検討していって、「できるんじゃないか」と決断し、挑戦することになりました。

▲仕上がりのイメージを共有するための模型。セフィロスのように後ろに壁があるものに比べ、前面に出ている部分は雪像制作の技術と経験がなくてはできないもの。

――雪像の制作でとくにこだわったところはどこですか?

押之見 細かいところのこだわりはけっこうあって、たとえば1週間もたせるための工夫ですね。気候を考慮して、雪を数センチ多めに張るとか。今回は長期予報で雨の予定はなかったですが、降るとなればもっと分厚くするなどの工夫をします。それと日があたったり、気温が高くなると、雪像が汚れてしまったりもする。表面がシャーベット状になってボソボソになり、汚れた黒いところから穴が開いたりもします。そういう部分が出てきたら、削って新たに雪を張るなどの補修が必要になってきます。

――展示期間が1週間ほどあるので、そのあいだの変化にも対応しないといけないと。

押之見 あとは、線を入れているのも工夫のひとつです。

――線、というのは?

押之見 たとえば神羅ビルの上部など、要所要所に線を入れているんです。雪は白いから、どうしてもボケて見えて立体的になりづらい。要所に線を入れると、浮き上がってハッキリする。それから、クラウドのように立っている雪像はともかく、バスターソードは重量があって斜めになっているので、中に芯を入れています。会期終了までもつとは思うんですが、何かあってはいけないですから。

――安全面も十分に考えられているんですね。クラウドの頭が小さめに、胴はしっかり作られているのもそうした配慮からだとお聞きしました。ところで、こちらの小さな模型は?

押之見 これは除雪するときのための見本です。棒の先についている黒いものは、風で雪を払うブロワ(送風機)。クラウドやセフィロスの上の部分などは、コンプレッサーを持っていって風で雪を払えるようになっています。クラウドの奥側の部分に梯子がかけられる場所を作っていて、メテオの上に上がれるようになっていたりも。作るだけじゃなく、メンテナンスのことを考えないとね。

――なるほど! 雪像制作は計画から会期終了まで、トータルで考えられているんですね。

押之見 はい。こうした部分まで計画に入れて、我々の人数で足りるのか、技術的にはできるのかを十分に検討してから制作するんです。今回は1月7日から雪輸送に入って、トータル28日で完成。のべ2200人以上が関わり、その中には雪像制作部隊の固定の人員だけでなく、ボランティアさんもいて、日によって人数も違うからそういうところも加味しながら作業をしていきました。民間でやっているなかで、これだけのものが作れてよかったなと思います。

▲安全に、かつ見た目の美しさが長く楽しめるよう、つねにチェックが重ねられている。

制作のこだわりを知ると、また違った側面から雪像を楽しめるはず。さっぽろ雪まつりでの“大雪像 決戦!雪のファイナルファンタジー”展示は2017年2月12日まで。現地で雪像を見るチャンスがある人は、プロジェクションマッピング含め、ぜひ細部まで堪能してほしい。

【SS追加】『FFVII リメイク』と『KHIII』の最新画像が公開! カバーアクションをするクラウドや、新たなハートレスの姿が【MAGIC 2017】

モナコで開催されたイベント“MAGIC 2017”に、スクウェア・エニックスの野村哲也氏が出演。トークイベント内で、『キングダム ハーツIII』と『ファイナルファンタジーVII リメイク』の最新スクリーンショットを公開した。

●野村哲也氏から参加者へのサプライズプレゼント!

モナコのグリマルディ・フォーラムにて、2017年2月18日(現地時間)、エンターテインメントのイベント“MAGIC 2017”が開催。同イベントに、スクウェア・エニックスの野村哲也氏が出演し、トークイベント内で『キングダム ハーツIII』と『ファイナルファンタジーVII リメイク』の最新スクリーンショットが公開された。

『キングダム ハーツIII』で公開された画像は、ヘラクレスの世界の、テーベの街でのバトル画面。ソラが新しいハートレスと戦っているシーンで、このソラの姿は、開発スタッフの中ではガードフォームと呼ばれている姿だという。
[2017年2月19日7時30分修正]ソラの姿について、“パワーフォーム”と記載しておりましたが、正しくは“ガードフォーム”であったため、修正いたしました。

Kingdom Hearts

@KINGDOMHEARTS

At @MagicMonaco, director Tetsuya Nomura spoke about his work & career and revealed this new screenshot!

なお、キーブレードは盾に変形した状態。同作では、だいたいのキーブレードが2パターンの変形するとのことで、このキーブレードは盾と戦車に変形する。ちなみに、以前公開されたトレーラーなどでも、キーブレードの変形は確認できる。

野村氏がディレクションを行う中で、いちばんこだわっているのはバトル。“ストーリー、バトル、キャラクターがしっかりリンクするように”と考えているそうで、キーブレードがそのように変形することにも、ストーリーとキャラクターが関わっているとのこと。

『FFVII リメイク』については、2枚の画像が公開された。1枚目は、クラウドがカバーアクションを行っているシーン。序盤では、魔晄炉に侵入したりといった場面があるが、リアルな世界であれば、侵入する際にカバーアクションがないとおかしい……ということで、カバーアクションの要素が導入されたという。カバーアクションによって、バトルに突入するシチュエーションに変化が訪れるそうだ。

Final Fantasy

@FinalFantasy

Looks like Cloud has been spotted in this new Remake screenshot Tetsuya Nomura revealed at @MagicMonaco

開発スタッフの皆さんは、カバーアクションをしながら手りゅう弾を投げ込んで、気づかれる前に倒すというプレイを行っているとのこと。なお、「仲間が手榴弾に巻き込まれた場合はどうするか」について開発スタッフ内で話し合いが行われたそうだが、仲間が被弾するような設定にしてしまうと、みんな気軽に投げられなくなってしまうと思い、その要素はなくしたとか。同作にはアクション要素がふんだんに取り入れられているが、そこまでアクション部分をシビアにしないように……とつねに心掛けているとのこと。

2枚目の動画は、最初のボス、ガードスコーピオン戦のもの。オリジナル版に比べて多数の要素が追加されていて、遊び応えがあるものになっているとのことだ。

Final Fantasy

@FinalFantasy

The Guard Scorpion looks like an even more formidable foe in the second Remake screenshot shown for the first time at @MagicMonaco

なお、この画面写真のユーザーインターフェース(UI)は、開発中のものとのこと。

野村氏のトークイベントの模様は、改めてリポートするのでお楽しみに。

植松伸夫氏と北瀬佳範氏が語る、『FFVII』の思い出とコンサートへの意気込み。“BRA★BRA FFVII”開催決定記念インタビュー(1/2)

2018年に、吹奏楽コンサート“BRA★BRA FINAL FANTASY VII BRASS de BRAVO with Siena Wind Orchestra”が開催されることが決定。これを記念して、作曲家の植松伸夫氏と、スクウェア・エニックス 北瀬佳範氏にインタビュー。

 作曲家・植松伸夫氏が制作総指揮を務め、2015年から行っている吹奏楽コンサートツアー“BRA★BRA FINAL FANTASY”(以下、BRA★BRA)。その2018年公演“BRA★BRA FINAL FANTASY VII BRASS de BRAVO with Siena Wind Orchestra”の開催が決定し、内容は『ファイナルファンタジーVII』(以下、『FFVII』)の楽曲のみで構成されることが明かされた。『FFVII』単独コンサートは、スクウェア・エニックス公式では初の開催となる。

 スクウェア・エニックスは、『ファイナルファンタジーVII』の公式吹奏楽コンサート“BRA★BRA FINAL FANTASY VII BRASS de BRAVO with Siena Wind Orchestra”を開催すると発表した。

ファミ通.comでは、植松伸夫氏と、オリジナル版『FFVII』でディレクターを務め、現在開発中のリメイク版ではプロデューサーを務めているスクウェア・エニックス 北瀬佳範氏にインタビュー。BRA★BRA FFVIIへの意気込みや、『FFVII』開発時の思い出を語ってもらった。

作曲家 植松伸夫氏(左)
スクウェア・エニックス 北瀬佳範氏(右)

『FFVII』オンリーのコンサートにした理由

――まずはBRA★BRA4年目突入決定、おめでとうございます!

植松4年目を迎えられるのは、これまでお客さんが会場に足を運んでくれたからです。いくらこちらがいいものを作っているつもりでも、BRA★BRAはあくまでエンターテインメントで商売ですから、お客さんがお金を払ってくださらなかったら続きませんでした。

――1年、2年と続けていく中で、コンサート自体に変化はありましたか?

植松毎年、シエナ・ウインド・オーケストラさんと日本各地を回らせてもらっていますが、初めのうちは遠慮気味で。格闘技で言うなら“ローキックから始まって探り合い”からだったんですけど、3年続けてきたことで、和気あいあいとした、バンド的なノリになってきたかなと思います。こちらから「こんなことをしたら、おもしろいんじゃないでしょうか」と提案したり、シエナさんからも「これはどうでしょう」って提案があったり。「この曲を演奏したい」、「こんなアレンジがいいと思う」とも言ってきますからね、シエナさんは。シエナさんのメンバーは若い方も多くて、ゲーム世代の方が多いんですよ。実際に『FF』をずっと遊んでました、という方たちがね。それはすごくうれしいですよね。

――もとのゲームを愛している方に演奏してもらえるのは、うれしいですよね。

植松昔、初めてオーケストラで収録したころはね、「ゲーム音楽でしょ?」と、軽んじられたこともあったんですよ。それこそ、20年くらい前は。そんな昔と比べると、「いっしょにおもしろいものを作りましょう」と言っていただけるのは、すごくありがたいです。シエナさんも、楽しそうに演奏しているのがわかるし、会場のお客さんも喜んでくれているのがわかるので。幸せですよ、すごく。

――では、来年の内容について詳しくうかがいたいと思います。『FFVII』をフィーチャーした内容になるとのことですが、そのような形にした理由をお聞かせいただけますか?

植松どの国でコンサートをやっても、やっぱり、『FFVII』の人気って異様に高いんですよね。プレイステーションで最初に出た『FF』、というインパクトもあるんだろうね。『FF』が世界的に認知されるようになったのは『FFVII』からですし。それほど人気なら、『FFVII』の曲だけで構成してみてもいいんじゃないかと思ったんです。

――BRA★BRA4年目に、変化球を投じた形になりますね。

植松毎年同じようなものをやると、飽きられちゃうでしょ。まず、僕が飽きちゃうんですよね、同じことをやっていると。だから、自分としてはやったことのない、ひとつのタイトルに特化したコンサートを初めてやります。怖いは怖いんですけどね、だって『FFVII』ファンしか来ないわけじゃないですか。でもまあ、やってみてダメだったら、つぎをまた考えようと。

――今回、『FFVII』オンリーのコンサートになると聞いて、北瀬さんはどう思われましたか?

北瀬ビックリしましたよ。「植松さんといっしょにコンサートを盛り上げて」という話をいただいて、自分がそういう立場になるということは考えていなかったので……怖いですね。植松さんは無茶ぶりしてくるので(笑)。コンサートでは壇上に立たされるかもしれません。でも、いままでやってこなかったことなので、楽しそうだなと思っています。

植松北ちゃん(北瀬氏のこと)がトップで仕切った『FF』って、『FFVII』が最初じゃん? 北ちゃんにとっても『FFVII』は印象的な作品なんじゃないかなって。だから今回は北ちゃんに来てほしいな、という気持ちが僕にもあったんですよね。

北瀬ハードがプレイステーションになって、劇的な変化がある中で、植松さんがいろいろとチャレンジしていたということもあって、『FFVII』は印象に残っていますね。

今回も、来場者を驚かせる変化球が満載!?

――『FFVII』の曲といっても、かなりの種類がありますが、どの曲が演奏されるのか、気になります。すでに譜面がある曲は、もちろん演奏しますよね?

植松それはやりますよ。もちろん、これまで演奏されていない曲もやります。みんなに喜んでもらえるといいんですけどね。

――北瀬さんは、曲目はご存じなんですか?

北瀬一応、最初にお声がけいただいたときに、曲目もいただいて。自分の好きな曲もリクエストしたんですが、それが最終的に演奏されるかどうかは……? 『FFVII』の曲はどれも印象深かったので、リクエストした曲がたとえ入っていなくても、満足なんですけどね。

植松2時間ぐらいのコンサートなので、さすがに全曲は難しいんですよね。

――2017年のBRA★BRAでは、「クレイジーモーターサイクル」が尖ったアレンジで演奏されましたが、今回も、どんなアレンジがあるのか楽しみです。

植松ただキレイなだけ、ただカッコいいだけの音楽というのもできるとは思います。でも、音楽だからいろんな楽しみがあるわけで。それぞれの音楽に味の違いがあって、その味わいかたさえ覚えれば、音楽って全部楽しいんですよね。それを伝えたいので、たとえばジャズっぽくしてみたりと、ふだんは聴けないようなアレンジを1、2曲は入れています。

北瀬そういう変化球、好きですよね? つねに人を驚かせてやろうとか、うまくだまして楽しませてやろうとか、そういった精神が昔からありますよね。

植松『FFVIII』の曲に「FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC」ってあるじゃないですか。あれはアナグラムで、文字を入れ替えると、“魔女の継承(SUCCESSION OF WITCHES)”と“愛(LOVE)”って言葉になるんですよ。その仕組みを考えて、アルファベットを区切っておもしろい言葉にできないかな、と悩んでいるときに、北ちゃんが部屋をのぞきに来て(笑)。

北瀬「ちゃんと仕事してくださいよ」って(笑)。でもそういうのがいいんですよ。お客様を楽しませたいという気持ちが、コンサートにも出ているんだろうなと。

――アンコールにいたるまで、お客様を楽しませようという気持ちが出ていますよね。今回も、アンコールで来場者といっしょに演奏する形は踏襲しますか?

植松はい。あれは定番で、あのアンコールのために1年間楽器を練習する、という方もいらっしゃいますからね。とくに吹奏楽をやっている人にとっては、シエナさんの隣でいっしょに吹けるというのは幸せでしょうし。もちろん演奏がうまくなくてもいいんですよ。いっしょに楽しんだもの勝ちですからね。

――そのアンコールに『FF』の曲で参加できるというのが醍醐味ですよね。北瀬さんもぜひ参加を!

植松ちなみに、前の奈良公演(2017年6月)は、坂口さん(坂口博信氏)や渋谷さん(渋谷員子氏)もステージに上がっていたよ。

北瀬楽器は演奏したんですか?

植松カスタネットみたいなものをやってたな。

坂口博信氏・植松伸夫氏・渋谷員子氏が集結! 『FF』のメインテーマ生演奏に思わずホロリ?! 『FF』コンサート奈良公演記念インタビュー

植松伸夫氏が手掛ける『ファイナルファンタジー』の吹奏楽コンサートツアー奈良公演に、坂口博信氏、渋谷員子氏が参加。終演後、コンサートの感想や、『FF』30周年への思いなどをうかがった。

――北瀬さんは、楽器のご経験は?

北瀬小学校の音楽の授業でやったぐらいです。

植松ハーモニカなら大丈夫じゃない? 時ちゃん(時田貴司氏)はギター持ってたしね。なんでもありですよ。

植松伸夫氏と北瀬佳範氏が語る、『FFVII』の思い出とコンサートへの意気込み。“BRA★BRA FFVII”開催決定記念インタビュー(2/2)

2018年に、吹奏楽コンサート“BRA★BRA FINAL FANTASY VII BRASS de BRAVO with Siena Wind Orchestra”が開催されることが決定。これを記念して、作曲家の植松伸夫氏と、スクウェア・エニックス 北瀬佳範氏にインタビュー。

『FFVII』のベースにあったのは、坂口博信氏の思想

――『FFVII』は、サウンドトラックがCD4枚組で、「曲のボリュームがさらに増えた!」と思ったことを覚えています(『FFV』サントラは2枚組、『FFVI』サントラは3枚組)。

植松あのころから、サントラは4枚になりましたね。『FF』は、自分はナンバリングの中で言うと、とくに『VII』と『X』が気に入っているんですよ。『FFVII』って、“命とはなんだ”というテーマを思わせていて、すごく重いというかね。ゲームでそのテーマをやるのか! というのが印象的でした。あれをもっと突き詰めたいなと思います。命が何かというのは、誰にもわからないもので、突き詰めても突き詰めても答えは出ないかもしれないけど。

――『X』については、どんなところが印象的なのですか?

植松あの世界観を、日本人が堂々と世界へ発信するということが印象的でした。どこかアジアを感じさせる、でも実在はしない世界という。あの独特の世界観が、『X』だけで終わっちゃったのが、ちょっと残念かな。

北瀬『FFVII』の、星と命というテーマについては、坂口さんが基本となる思想を持っていました。書類で書かれていることだけじゃなくて、直接詳しく話してくれていたんですよ、その星と命の思想について。それを『FFVII』というゲームの世界観にうまく定着させるのが私の仕事でした。坂口さんの中にベースがあったから、星や宇宙などの設定をしっかりと作れたのだと思います。

植松思想があったんだね、ゲームの背景にね。『X』なんかも、作り手はそんなに意識していないかもしれないけど、“すべてのものに命が宿る”という考えは、日本人は、なんとなく感覚として持っているじゃないですか。その独特な世界観は、海外では作れないですよね。

北瀬海外の皆さんは、どう受け取っているんですかね?

植松新鮮なんじゃないかな?

北瀬自分も外国の人ではないのでわかりませんが、そういったものを作っていくことが、世界の皆さんに新鮮に映るんだと信じて作っているところはありますね。必要以上に世界のトレンドを気にして、迎合していくよりは、我々が作りたいものを作っていけば、結果的に差別化は図られるのだと思います。

植松そのほうがいいと思いますよ。そういう時代に来てると思うしね。作り手の思想や美意識みたいなのがまずあって、その上にロールプレイングゲームを作っていけばいいんじゃないのかな。ゲーム音楽に関しても、作家性がもっと問われてもいいんじゃないかと思いますね。ゲーム文化が始まってから、もう30年以上経っていますしね。

印象的なシーンと結び付く曲たち

――『FFVII』開発時のことをもう少しお聞かせください。当時はどのように曲を作っていたのでしょう?

植松僕、『FFII』あたりから、坂口さんに何も言われなくなって。シナリオを渡されて、「やっといて」って、それだけ(笑)。必要な曲数も教えられないわけですよ。だから、シナリオを見て、「ここに曲が必要だな」と考えながら作っていく、という感じでした。

北瀬そんな感じでしたね(笑)。植松さんのすばらしいところは、ゲームをプレイしてくださっているところなんですよ。

植松やってますよ! 物語ありきで作っていかないと。

北瀬ゲームができあがってきたら、植松さんはちゃんとプレイして「ここは、この曲がいいだろうな」と汲み取って、曲を作ってくれるんです。ちゃんと何回もプレイして、曲と映像がマッチしているかどうかを確認してくださっていたので、当時からありがたかったですね。

植松でも、「この曲はここに付けないと嫌だ」というこだわりはなくて。こちらが渡した曲を、いいところで流してくれることがあるんですよ。鳥山くん(鳥山求氏。『FFXIII』シリーズのディレクターなどを担当)だったと思うんだけど、「エアリスのテーマ」を、回想シーン(エアリスの義母が、エアリスとの出会いを語るシーン)で流してくれて。遊んでいて、「ここで、これを流しますか~!」と、(鳥山氏の采配に)助けられたなあと思ったことがありますね。タイトルが変わりますけど、『FFX』の「ザナルカンドにて」も、『FF』用に作った曲じゃなかったんだけど、鳥山くんがオープニングに貼ってくれて、「いや~、これ以外ないわ! すごいセンスだな!」って思いました。ゲーム作りの音楽では、そういうところで助けられたことはいっぱいあります。

――北瀬さんは、『FFVII』のサウンドについて、どんなことが印象に残っていますか?

北瀬それまでの『FF』は、シーンに紐づいた音楽というよりは、地域だったりバトルだったりに合わせた曲作りが多かったと思いますが、『FFVII』からはムービーシーンが入ってきたこともあって、映像と曲のマッチングを考えるようになったと思います。それもあって、“この曲を聴くと、あのシーンを思い出す”というニュアンスが濃くなっていて、非常にいいなと。

――今回のコンサートで、ユーザーがきっといろいろなシーンを思い出すと思います。

北瀬逆に、もし『FFVII』をプレイしたことがないなら、音楽から興味を持ってもらって、ゲームを遊んでいただけるとうれしいですね。

――これを機に、『FFVII』ファンがさらに増えるといいですよね。では最後に、コンサートを楽しみにしている読者に向けて、メッセージをお願いします。

植松『BRA★BRA』も4年目を迎えることになりまして、今回は『FFVII』オンリーにしてみました。これまで通り、「こうすればおもしろくなるんじゃないか」、「こうすればいいものができるんじゃないか」と模索しながら作っておりますので、きっと楽しめるデキになると思います。ぜひ会場に来て、いっしょに楽しんで、いっしょに演奏してください。

北瀬『FFVII』がテーマということで、植松さん直々にご指名いただきました。植松さんのキャラクターに助けてもらいながら参加して、皆さんと近い距離で楽しんでいきたいなと思っています。

『FFVII』のベースにあったのは、坂口博信氏の思想
――『FFVII』は、サウンドトラックがCD4枚組で、「曲のボリュームがさらに増えた!」と思ったことを覚えています(『FFV』サントラは2枚組、『FFVI』サントラは3枚組)。

植松あのころから、サントラは4枚になりましたね。『FF』は、自分はナンバリングの中で言うと、とくに『VII』と『X』が気に入っているんですよ。『FFVII』って、“命とはなんだ”というテーマを思わせていて、すごく重いというかね。ゲームでそのテーマをやるのか! というのが印象的でした。あれをもっと突き詰めたいなと思います。命が何かというのは、誰にもわからないもので、突き詰めても突き詰めても答えは出ないかもしれないけど。

――『X』については、どんなところが印象的なのですか?

植松あの世界観を、日本人が堂々と世界へ発信するということが印象的でした。どこかアジアを感じさせる、でも実在はしない世界という。あの独特の世界観が、『X』だけで終わっちゃったのが、ちょっと残念かな。

北瀬『FFVII』の、星と命というテーマについては、坂口さんが基本となる思想を持っていました。書類で書かれていることだけじゃなくて、直接詳しく話してくれていたんですよ、その星と命の思想について。それを『FFVII』というゲームの世界観にうまく定着させるのが私の仕事でした。坂口さんの中にベースがあったから、星や宇宙などの設定をしっかりと作れたのだと思います。

植松思想があったんだね、ゲームの背景にね。『X』なんかも、作り手はそんなに意識していないかもしれないけど、“すべてのものに命が宿る”という考えは、日本人は、なんとなく感覚として持っているじゃないですか。その独特な世界観は、海外では作れないですよね。

北瀬海外の皆さんは、どう受け取っているんですかね?

植松新鮮なんじゃないかな?

北瀬自分も外国の人ではないのでわかりませんが、そういったものを作っていくことが、世界の皆さんに新鮮に映るんだと信じて作っているところはありますね。必要以上に世界のトレンドを気にして、迎合していくよりは、我々が作りたいものを作っていけば、結果的に差別化は図られるのだと思います。

植松そのほうがいいと思いますよ。そういう時代に来てると思うしね。作り手の思想や美意識みたいなのがまずあって、その上にロールプレイングゲームを作っていけばいいんじゃないのかな。ゲーム音楽に関しても、作家性がもっと問われてもいいんじゃないかと思いますね。ゲーム文化が始まってから、もう30年以上経っていますしね。

印象的なシーンと結び付く曲たち
――『FFVII』開発時のことをもう少しお聞かせください。当時はどのように曲を作っていたのでしょう?

植松僕、『FFII』あたりから、坂口さんに何も言われなくなって。シナリオを渡されて、「やっといて」って、それだけ(笑)。必要な曲数も教えられないわけですよ。だから、シナリオを見て、「ここに曲が必要だな」と考えながら作っていく、という感じでした。

北瀬そんな感じでしたね(笑)。植松さんのすばらしいところは、ゲームをプレイしてくださっているところなんですよ。

植松やってますよ! 物語ありきで作っていかないと。

北瀬ゲームができあがってきたら、植松さんはちゃんとプレイして「ここは、この曲がいいだろうな」と汲み取って、曲を作ってくれるんです。ちゃんと何回もプレイして、曲と映像がマッチしているかどうかを確認してくださっていたので、当時からありがたかったですね。

植松でも、「この曲はここに付けないと嫌だ」というこだわりはなくて。こちらが渡した曲を、いいところで流してくれることがあるんですよ。鳥山くん(鳥山求氏。『FFXIII』シリーズのディレクターなどを担当)だったと思うんだけど、「エアリスのテーマ」を、回想シーン(エアリスの義母が、エアリスとの出会いを語るシーン)で流してくれて。遊んでいて、「ここで、これを流しますか~!」と、(鳥山氏の采配に)助けられたなあと思ったことがありますね。タイトルが変わりますけど、『FFX』の「ザナルカンドにて」も、『FF』用に作った曲じゃなかったんだけど、鳥山くんがオープニングに貼ってくれて、「いや~、これ以外ないわ! すごいセンスだな!」って思いました。ゲーム作りの音楽では、そういうところで助けられたことはいっぱいあります。

――北瀬さんは、『FFVII』のサウンドについて、どんなことが印象に残っていますか?

北瀬それまでの『FF』は、シーンに紐づいた音楽というよりは、地域だったりバトルだったりに合わせた曲作りが多かったと思いますが、『FFVII』からはムービーシーンが入ってきたこともあって、映像と曲のマッチングを考えるようになったと思います。それもあって、“この曲を聴くと、あのシーンを思い出す”というニュアンスが濃くなっていて、非常にいいなと。

――今回のコンサートで、ユーザーがきっといろいろなシーンを思い出すと思います。

北瀬逆に、もし『FFVII』をプレイしたことがないなら、音楽から興味を持ってもらって、ゲームを遊んでいただけるとうれしいですね。

――これを機に、『FFVII』ファンがさらに増えるといいですよね。では最後に、コンサートを楽しみにしている読者に向けて、メッセージをお願いします。

植松『BRA★BRA』も4年目を迎えることになりまして、今回は『FFVII』オンリーにしてみました。これまで通り、「こうすればおもしろくなるんじゃないか」、「こうすればいいものができるんじゃないか」と模索しながら作っておりますので、きっと楽しめるデキになると思います。ぜひ会場に来て、いっしょに楽しんで、いっしょに演奏してください。

北瀬『FFVII』がテーマということで、植松さん直々にご指名いただきました。植松さんのキャラクターに助けてもらいながら参加して、皆さんと近い距離で楽しんでいきたいなと思っています。

『FFVII』のベースにあったのは、坂口博信氏の思想
――『FFVII』は、サウンドトラックがCD4枚組で、「曲のボリュームがさらに増えた!」と思ったことを覚えています(『FFV』サントラは2枚組、『FFVI』サントラは3枚組)。

植松あのころから、サントラは4枚になりましたね。『FF』は、自分はナンバリングの中で言うと、とくに『VII』と『X』が気に入っているんですよ。『FFVII』って、“命とはなんだ”というテーマを思わせていて、すごく重いというかね。ゲームでそのテーマをやるのか! というのが印象的でした。あれをもっと突き詰めたいなと思います。命が何かというのは、誰にもわからないもので、突き詰めても突き詰めても答えは出ないかもしれないけど。

――『X』については、どんなところが印象的なのですか?

植松あの世界観を、日本人が堂々と世界へ発信するということが印象的でした。どこかアジアを感じさせる、でも実在はしない世界という。あの独特の世界観が、『X』だけで終わっちゃったのが、ちょっと残念かな。

北瀬『FFVII』の、星と命というテーマについては、坂口さんが基本となる思想を持っていました。書類で書かれていることだけじゃなくて、直接詳しく話してくれていたんですよ、その星と命の思想について。それを『FFVII』というゲームの世界観にうまく定着させるのが私の仕事でした。坂口さんの中にベースがあったから、星や宇宙などの設定をしっかりと作れたのだと思います。

植松思想があったんだね、ゲームの背景にね。『X』なんかも、作り手はそんなに意識していないかもしれないけど、“すべてのものに命が宿る”という考えは、日本人は、なんとなく感覚として持っているじゃないですか。その独特な世界観は、海外では作れないですよね。

北瀬海外の皆さんは、どう受け取っているんですかね?

植松新鮮なんじゃないかな?

北瀬自分も外国の人ではないのでわかりませんが、そういったものを作っていくことが、世界の皆さんに新鮮に映るんだと信じて作っているところはありますね。必要以上に世界のトレンドを気にして、迎合していくよりは、我々が作りたいものを作っていけば、結果的に差別化は図られるのだと思います。

植松そのほうがいいと思いますよ。そういう時代に来てると思うしね。作り手の思想や美意識みたいなのがまずあって、その上にロールプレイングゲームを作っていけばいいんじゃないのかな。ゲーム音楽に関しても、作家性がもっと問われてもいいんじゃないかと思いますね。ゲーム文化が始まってから、もう30年以上経っていますしね。

印象的なシーンと結び付く曲たち
――『FFVII』開発時のことをもう少しお聞かせください。当時はどのように曲を作っていたのでしょう?

植松僕、『FFII』あたりから、坂口さんに何も言われなくなって。シナリオを渡されて、「やっといて」って、それだけ(笑)。必要な曲数も教えられないわけですよ。だから、シナリオを見て、「ここに曲が必要だな」と考えながら作っていく、という感じでした。

北瀬そんな感じでしたね(笑)。植松さんのすばらしいところは、ゲームをプレイしてくださっているところなんですよ。

植松やってますよ! 物語ありきで作っていかないと。

北瀬ゲームができあがってきたら、植松さんはちゃんとプレイして「ここは、この曲がいいだろうな」と汲み取って、曲を作ってくれるんです。ちゃんと何回もプレイして、曲と映像がマッチしているかどうかを確認してくださっていたので、当時からありがたかったですね。

植松でも、「この曲はここに付けないと嫌だ」というこだわりはなくて。こちらが渡した曲を、いいところで流してくれることがあるんですよ。鳥山くん(鳥山求氏。『FFXIII』シリーズのディレクターなどを担当)だったと思うんだけど、「エアリスのテーマ」を、回想シーン(エアリスの義母が、エアリスとの出会いを語るシーン)で流してくれて。遊んでいて、「ここで、これを流しますか~!」と、(鳥山氏の采配に)助けられたなあと思ったことがありますね。タイトルが変わりますけど、『FFX』の「ザナルカンドにて」も、『FF』用に作った曲じゃなかったんだけど、鳥山くんがオープニングに貼ってくれて、「いや~、これ以外ないわ! すごいセンスだな!」って思いました。ゲーム作りの音楽では、そういうところで助けられたことはいっぱいあります。

――北瀬さんは、『FFVII』のサウンドについて、どんなことが印象に残っていますか?

北瀬それまでの『FF』は、シーンに紐づいた音楽というよりは、地域だったりバトルだったりに合わせた曲作りが多かったと思いますが、『FFVII』からはムービーシーンが入ってきたこともあって、映像と曲のマッチングを考えるようになったと思います。それもあって、“この曲を聴くと、あのシーンを思い出す”というニュアンスが濃くなっていて、非常にいいなと。

――今回のコンサートで、ユーザーがきっといろいろなシーンを思い出すと思います。

北瀬逆に、もし『FFVII』をプレイしたことがないなら、音楽から興味を持ってもらって、ゲームを遊んでいただけるとうれしいですね。

――これを機に、『FFVII』ファンがさらに増えるといいですよね。では最後に、コンサートを楽しみにしている読者に向けて、メッセージをお願いします。

植松『BRA★BRA』も4年目を迎えることになりまして、今回は『FFVII』オンリーにしてみました。これまで通り、「こうすればおもしろくなるんじゃないか」、「こうすればいいものができるんじゃないか」と模索しながら作っておりますので、きっと楽しめるデキになると思います。ぜひ会場に来て、いっしょに楽しんで、いっしょに演奏してください。

北瀬『FFVII』がテーマということで、植松さん直々にご指名いただきました。植松さんのキャラクターに助けてもらいながら参加して、皆さんと近い距離で楽しんでいきたいなと思っています。

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